カフェや駅のホームでAirPods Proを使って電話をしているとき、相手から「周りの音がうるさくて声が聞こえない」と言われたことはありませんか。 せっかく高性能なイヤホンを使っていても、設定を知らないだけで損をしているかもしれません。
現在の最新モデルであるAirPods Pro 3はもちろん、第2世代や第1世代をお使いの方でも、設定一つで相手への聞こえ方は劇的に変わります。 この記事では周りの雑音をシャットアウトして自分の声だけをクリアに届けるための効果的な設定方法をご紹介します。
- 周りの騒音を消して自分の声だけを強調する「声を分離」の設定方法
- iPhoneやMacでの具体的な操作手順とアプリ側の注意点
- マイクの正確な場所と音質を保つためのお手入れのやり方
- 自分の耳に聞こえる音と相手に届く音の違いを正しく知るコツ
AirPods Proで周りの音を拾わないための最強設定
AirPods Proには、周りの騒音をAIが自動で判断して、自分の声だけを抜き出してくれる優れた機能があります。 この機能を使いこなすことが、周りの音を拾わないための最大のポイントです。
もともと備わっている機能ですが、意外と多くの人が設定を忘れたまま使っています。 ここでは、最も効果が高い「声を分離」という設定について詳しく見ていきましょう。

通話のノイズを消し去る「声を分離」モードの使い方
声を分離モードは、あなたの周りにあるエアコンの音や車の走行音、周囲の話し声を人工知能がきれいに消してくれる機能です。 この機能のすごいところは、あなたの声とそれ以外の音を瞬時に見分けて、声だけを拾い上げてくれる点です。
これをオンにすると、相手にはあなたの声だけが強調されて届くようになります。 ガヤガヤしたお店や風の強い屋外でも、まるで対面で話しているようなはっきりした音質になります。
iPhone・iPadでの設定手順
iPhoneでこの設定を行うには、少しだけコツがいります。 通話が始まっていない状態では設定メニューが出てこないため、まずは誰かと電話をつないでみるなどのテスト通話を開始してください。
設定の流れは次の通りです。
- 電話やWeb会議が始まったら、画面の右上から下に向かって指をスライドさせます。
- 画面の上の方にある「コントロール」というボタン(またはマイクのアイコン)をタップします。
- マイクモードという項目が出てくるので、そこから「声を分離」を選んでください。
一度これを選べば、次からの通話でも設定が引き継がれます。 最新のiOS 19や20をお使いであれば、この機能は標準で備わっています。
Macでの設定手順(Web会議向け)
仕事でMacを使ってWeb会議をする場合も、同じように設定が可能です。 Macの場合は、画面の上のメニューバーを使います。
- ZoomやTeamsなどの会議アプリを立ち上げます。
- 画面の右上のコントロールセンターのアイコンをクリックします。
- マイクモードをクリックして「声を分離」を選んでください。
Macはパソコン本体のマイクを間違えて使ってしまうこともあるので、ここを確認する癖をつけておくと安心です。 自宅で家族がいる中での会議や、コワーキングスペースでの作業には欠かせない設定です。
マイクがどこにあるか知っていますか?聞こえにくさを防ぐ基本
設定を完璧にしても、マイクそのものが汚れていたり使い方が間違っていたりすると、本来の力が出せません。 まずはAirPods Proのマイクがどこにあるのかを正しく知ることから始めましょう。
AirPods Proのマイクの位置を確認しよう
AirPods Proには、片側に3つのマイクが付いています。 モデルによって形は少し違いますが、基本的な配置は同じです。
| マイクの場所 | 主な役割 |
| ステム(軸)の先端 | あなたの声をメインに拾う一番大事な場所です |
| 本体の外側の網目 | 周りの騒音をキャッチして消してくれます |
| 耳の穴に近い内側 | 耳の中の音を調整して聞こえを良くします |
特に一番大事なのが、軸の先端にある銀色のリング部分にあるマイクです。 この部分は口に最も近いため、ここを塞がないようにすることが大切です。
例えば、冬場に厚手のマフラーを巻いていたり、パーカーのフードを深く被っていたりすると、マイクが隠れてしまうことがあります。 声が遠いと言われたときは、まずマイクが服に当たっていないか確認してみてください。

マイクの詰まりを解消する掃除のポイント
長く使っていると、マイクの網目の部分に細かい埃や耳垢が詰まってしまうことがあります。 これが原因でマイクの感度が落ちてしまうケースはとても多いです。
- 乾いた柔らかい綿棒を使って、優しく表面の汚れを取り除きます。
- 汚れがひどい場合は、乾いた歯ブラシなどで軽くかき出します。
- 水洗いやアルコールを直接かけるのは故障の原因になるので避けてください。
これだけでマイクが音を拾う力が元に戻り、クリアな声を届けられるようになります。 月に一度くらいはチェックして、清潔に保つのがおすすめです。
電話やWeb会議で「声が遠い」と言われないための対策
設定も掃除もできているのに、まだ聞こえにくいと言われる場合は、他にも確認すべきポイントがあります。 システムの設定や、使っているアプリの機能が影響しているかもしれません。
マイクの左右固定設定を見直す
AirPods Proは、普段は左右どちらのマイクを使うかを自動で決めています。 ですが、片方のマイクの調子が悪いときなどは、この自動設定が原因で音が不安定になることがあります。
iPhoneの設定画面から、次の手順を試してみてください。
- 設定からBluetoothを開き、自分のAirPods Proの横にあるボタンを選びます。
- 下の方にある「マイク」という項目を開きます。
- 自動ではなく、あえて「常に左」や「常に右」に固定してみます。
これで音が安定するようなら、片方のマイクに何か不具合がある可能性があります。 一時的な対策として有効なので、困ったときは試してみてください。
ZoomやTeams側の設定も忘れずにチェック
iPhoneやMacの設定だけでなく、使っているアプリ自体の設定も重要です。 ZoomやMicrosoft Teamsなどのアプリには、独自のノイズ抑制機能が付いています。
AirPods Pro側の「声を分離」とアプリ側の「ノイズ抑制」が重なると、声が加工されすぎて不自然になることがあります。 もし声が機械みたいだと言われたら、アプリ側の設定を「低」にするか「自動」に変えてみてください。
最近のアプリは進化しているので、イヤホンの性能に任せたほうがきれいに聞こえる場合も多いです。

ノイズキャンセリングの強さとマイク性能の関係
多くの人が勘違いしやすいのが、ノイズキャンセリング機能とマイクの関係です。 自分の耳が静かになれば、相手にも静かに届くと思っていませんか。
ですが、この2つは全く別の仕組みで動いています。
自分の耳に聞こえる音と相手に届く音の違い
ノイズキャンセリング機能は、あくまで「あなたの耳」に周りの音を届けないためのものです。 一方で、これまでに紹介したマイクの設定は「相手の耳」に周りの音を届けないためのものです。
ですから、あなたがノイズキャンセリングを最強にして周りが静かだと感じていても、設定をしていなければ、相手には騒音が丸聞こえということがよくあります。 自分の耳に聞こえる静かさと、マイクの音質は別物だと考えてください。
外音取り込みモード中の通話で気をつけること
自分の声が聞こえないと、つい大きな声で喋ってしまいがちです。 そんなときは外音取り込みモードにすると、自分の声が自然に聞こえるようになり、適切な音量で話せるようになります。
ですが、外音取り込みモード中は、本体の外側にあるマイクが周囲の音をたくさん集めています。 そのため、風の強い日などは風切り音が発生しやすくなることがあります。
最新の第3世代では風の音を消す力が上がっていますが、風が強い場所ではノイズキャンセリングモードか、オフにする方がマイクの音質は安定しやすくなります。
どうしても改善しない時のチェックリスト
いろいろ試してもマイクの調子が良くならないときは、次の項目を一つずつ確認してみてください。
- iPhoneのシステム(iOS)が最新になっているか確認する。
- イヤホンを一度ケースに戻して、5秒くらい待ってから耳につけ直す。
- Bluetoothの設定から一度登録を消して、つなぎ直してみる。
- 最新の第3世代をお使いなら、専用アプリでマイクの故障診断を試す。
- イヤーチップが耳のサイズに合っているか、装着テストをしてみる。
これらを試してもダメな場合は、本体の故障や寿命の可能性がありますが、まずはAppleのサポートに相談してみてください。
まとめ
AirPods Proのマイクで周りの音を拾わないようにするには、まず「声を分離」という設定をオンにすることが一番大切です。 これは通話中にしか設定できない隠れたメニューですが、効果は抜群です。
また、マイクの場所を正しく知って、服で隠さないようにしたり、定期的に掃除をしたりすることも欠かせません。 第1世代から最新の第3世代まで、どのモデルでも基本的な対策は同じです。
設定とメンテナンスの両方を整えることで、どんな場所でもクリアな声で会話ができるようになります。い。
AirPods Proのマイク設定でよくある質問
AirPods Proのマイク設定を自分なりに変えてみても、本当に正しくできているのか不安になることがあります。設定方法や使い方について気になる方が多い質問をまとめました。
- 設定画面に「声を分離」が出てこないのはなぜ?
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iPhoneの設定アプリの中を探しても、声を分離という項目は見つかりません。 はじめに知っておきたいのは、この設定は通話が始まってからではないと表示されないという点です。
まずは誰かに電話をかけたり、テスト通話を開始したりした状態で、コントロールセンターを開いてみてください。 通話中でないときはメニューに表示されない仕組みになっているので、故障ではありません。
- LINEやZoomなどのアプリでも効果はありますか?
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普通の電話だけでなく、LINEやZoom、Microsoft Teams、現在広く使われている最新の会議アプリでも、「声を分離」モードは使えます。
ただし、アプリ側にもノイズを消す設定がある場合は、両方の機能がぶつかって声が変になってしまうことがあります。 もし相手から声が不自然だと言われたら、アプリ側のノイズ設定をオフにして、AirPods Pro側の設定だけを使ってみるのがおすすめです。
- WindowsやAndroidでもマイク設定は使えますか?
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残念ながら、声を分離などの高度なマイク設定は、Apple製品(iPhone、iPad、Mac)専用の機能です。 WindowsのパソコンやAndroidのスマホにつなげて使う場合は、通常の標準マイクとして動作します。
もしWindowsで周りの音を拾いたくないときは、パソコン側の設定や、Web会議アプリの機能を使ってノイズを消す必要があります。 AirPods Proの性能を100パーセント活かしたいのであれば、やはりApple製品と組み合わせて使うのが一番です。
- ノイズキャンセリングをオンにするとマイクの音も良くなる?
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これはよくある勘違いなのですが、ノイズキャンセリングをオンにしても、相手に届くマイクの音質が直接良くなるわけではありません。 ノイズキャンセリングは、あくまであなたの耳に周りの音を届けないための機能だからです。
以下の表で、それぞれの機能の違いを整理しました。
機能の名前 誰のための機能? どんな効果があるの? ノイズキャンセリング あなたのため 自分の耳に周りの音が聞こえなくなる 声を分離(マイク設定) 相手のため 相手の耳に周りの音が聞こえなくなる 外音取り込み あなたのため 自分の耳に周りの音が自然に聞こえる 相手にきれいな声を届けたいときは、ノイズキャンセリングではなくマイクモードの設定を確認するようにしましょう。
- 設定を変えるとバッテリーの減りは早くなりますか?
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声を分離モードを使うと、AirPods Proの中で人工知能が一生懸命に音を処理するため、標準モードよりも少しだけ電池の減りが早くなることがあります。 ですが、体感としてはそれほど大きな差はありません。
現在の最新モデルであれば、このモードをオンにしたままでも数時間は余裕で通話ができるので、心配しすぎる必要はありません。 もし長時間の会議で電池が不安なときは、片方のイヤホンをケースで充電しながら、交互に使うといった工夫をしてみてください。
